【儲かる会社の資金繰り③】4つのやり方で貯める本当に必要な手元資金

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手元にどのくらい資金があれば安心ですか?

一般的には手元資金の目安とされているのは売上の3ヶ月分。

あくまでもざっくりとした指標です。自分の事業に適正な手元資金を知って確保する術を知りましょう。

起業仕立ての時はなかなか資金を貯められる状況じゃあないです。

そんな時にも資金を貯める手段は覚えておきましょう。

今回は正しい手元資金とその貯め方についてお伝えします。

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手元資金の適正額を知る

一般的な手元資金の考え方

手元資金とはすぐに現金化できる資金のことです。

支払いが迫ってくると現金と預金残高とのにらめっこになりますよね。

資金をかき集めるのに走り回ることなく、安心して経営に励めるように確保しておきたいですね。

一般的な考え方から説明していきますね。

売上の3ヶ月分

一般的に語られる基準は売上の3ヶ月分の金額。

創業時にその金額を見越して調達している人もいれば、始まってからの運転資金のことは考えずに起業する人もいます。

ゼロから3ヶ月分の売り上げを貯めるのは本当に果てしなく感じますよね。

そんな方でもしっかり経営していけば時間はかかってもちゃんと貯まりますから、ダメな行動のクセがつく前に覚えておいてくださいね。

どうして3ヶ月分なのか

3ヶ月分の月商を貯める根拠は、支払いサイトの問題(一般的に入金の前に支払いが発生する取引が多い)と貸倒(取引先の倒産)などに備えることを加味しています。

経営者自身の事故や病気など、経営に支障をきたすトラブルもいつ降って湧いてくるかわかりません。

1ヶ月分の月商を貯めておくのが経営の最低ラインともいわれます。

3ヶ月分貯めておくことは、金融機関や新規取引先などの対外的な信用のものさしにもなります。

自分に適正な手元資金を知る

利益率の高い商売もあれば、逆に低い商売もあります。

利益率の低い商売を営んでいる方からしたら、月商の3ヶ月分なんて夢の数字ですよね 笑。

それでは商売に見合う適正な計算をしてみましょう。

  1. 売上から仕入(原価)を引いて粗利金額を出す
  2. 計算した月が黒字ならその分差し引く・赤字なら足す
  3. 毎月の借入金の返済金額を出す
  4. 2と3を足した金額を出す

粗利を意識するクセがつく

必要なランニングコスト(毎月必要な資金)はこれで出ます。

この金額の3ヶ月分が事業に合った適正な手元資金ですね。

粗利と返済金で出す方が実態にあっていますので目安にしてください。

自分の事業と照らし合わせて3ヶ月分で安心できるかも検証してくださいね。

【例外】成長している時の手元資金

経営が横ばいだったりが緩やかに成長しているときはこの指標でいいのですが、事業を営んでいると急にグッと伸びる時があります。

そうした時の手元資金には要注意です。

事業規模が大きくなる時は資金がショートしやすいです。

事業の成長とともに毎月のランニングコストも増加します。

ですから手元資金の見直しが必要になるわけです。

嬉しい悲鳴なので喜んでください 笑。

短期での借入をしましょう

こうした時は事前に借入を起こしましょう。

ただし成長に伴うランニングコストですから、短期で返済してしまうことをオススメします。

資金の性質がとても前向きなものなので金融機関からもスムーズに融資は下りますが、手続きは時間のかかるものなので事前にしっかり申し込みましょう。

*利益に目を向けましょう

商売を始めると売上にばかり意識が向いてしまいますが、商売の実態は利益です。

利益の大切さを知ることは経営者として大きなステップアップです。

ほんの些細なことですが利益を意識するきっかけになるはずですよ。

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手元資金の貯め方

手元資金の金額の目安がついたので、それでは実際に貯めていきましょう。

もちろん急に貯まるものではありませんが、以下の4つのことを取り組んでいけば自ずと貯まります。

少しづつでも貯まっていく喜びを知ればもう大丈夫です。目標金額にたどり着けるはずです。

4つの方法を実践するだけで貯められる

  • 無駄な節税対策は間違いです
  • 社長経費の割り出しと削減
  • 定期預金・定期積金を自動引き下げにする
  • 在庫の価値を知る

無駄な節税対策をしない

決算に向けて利益がたくさん出そうな時は無駄な節税をススメられる事もあり、節税対策をしたくなります。

買い換える必要のない車両だったり、保険だったり、設備だったり誘惑はたくさんやって来ます 笑。


どうせ納税に回るんだったら買っておこうという考えは間違いです。

納税した方がはるかに会社に資金が残りますから考えなおしてください。

社長経費の割り出し

儲かる資金繰りシリーズに毎回登場している「社長経費」笑。

起業してすぐにでも対処しないと治らない病気です。

経費に含まれている「100%は事業の経費と呼べない」経費のことです。

そんな小さな贅沢を味わいたくて事業始めたわけではないですよね?

経営者に限ったことではなく、人の行動って面白いもので豊かになった行動は元に戻すのは至難の業なんです。

例えば、会社帰りにコンビニに寄るクセがつくと何も買うものがなくても寄ってしまうのと同じです。

その小さな贅沢が大切な事業の足を引っ張っています。

定期預金・定期積金の自動引き下げ

預金は自動引き落としに限ります。

光熱費のような事業継続の最低限の経費と思って諦めてください。

出来れば定期預金と一年ものの定期積金と分けて欲しいです。

定期積金は消費税の納税に回しましょう。

消費税は莫大ですから積み立てして備えておかないと払えない事態になることはよくある話です。

在庫の価値を知る

帳簿に計上されている在庫の価値は今いくらくらいですか?

原材料であっても製品であっても劣化しているはずです。

今販売するとしたらどれほどの価値があるものでしょう。

その価値の下がった分が将来的なマイナスになります。

在庫が膨らむということは、決算上は資産が増えているので見栄えはいいのですが、実は余計な納税をしているという厄介なものなんです。

手段は仕入れを見直すか処分を早く行うかしかありません。

常に在庫の価値に意識を向けるようにしましょう。

一年我慢して続けてみる

やってはいけないことが「無駄な節税」で、経費と思ってあきらめるのが「預金の引き落とし」常に意識するのが「社長経費」と「在庫価値」です。

我慢して一年続けてみてください。必ず習慣として身につきます。

まわりの景気のいい経営者に合わせる必要はありません。

まだまだ「そんな身分でない」と自分に言い聞かせられるのは自分しかいませんから負けないでくださいね。

ペースを上げたくなります

一年我慢して続けた暁には次の一年はもっと貯めたいという欲が出てきます。

先ほどのクセの話と同じでこちらはいいクセがつきますよ。

次の展開の時期がわかる

手元資金をこうして貯めていくうちに資金が貯まるペースが掴めるようになりますので、事業展開の時期も適切な判断ができるようになります。

最初は小さなことの積み重ねで嫌になりますが、ぜひ一年続けてみてくださいね。

手元資金の計算と貯め方のまとめです

安心して経営に専念するために蓄えておきたい手元資金についてでした。

適正金額と貯め方についてお伝えしましたが参考になれば実践してみてくださいね。最初は面倒かも知れませんが必ず身につきますから。

  • 一般的に手元資金は売上の3ヶ月分といわれてます
  • 実際はランニングコストと返済金の3ヶ月分です
  • 事業が成長している時は資金ショートの危険があります
  • 手元資金を貯めるためにやることは4つです
  • 一年やり続けること
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