最近の起業相談で、やっぱり多いのはIT関連です。
まだまだ伸びる業界ですから、勝負するには大きな可能性がある分野です。
ただ、空前の副業ブームなので安易に仕事を辞めたり、はじめから就職を選択しないケースが多く見受けられるので今回はこの件についてお届けします。
起業することと副収入があることの違い
事業の目的は利益を上げること
政府の働き方改革から副業OKの企業が増えたので、それに伴い個人でできる様々なサービスが登場しています。
趣味感覚でお小遣い稼ぎができるので、自分に合ったジャンルや得意分野でしたらどんどんやってみて欲しいです。
やればやっただけ自分にリターンがくるので夢中になる方も多く、起業のきっかけにするのもいいでしょうね。
いざ起業を決心するときは、今までのお小遣い稼ぎとは違う点やプロとは何かということをしっかり認識しましょう。
雇用と納税
会社も個人事業主も利益を上げることが目的となります。
※ちなみに会社法にも謳われています
当然のことですが、出た利益に対してしっかり税金を納める、事業を発展させて雇用を生むという側面があります。
突き詰めれば「雇用」と「納税」で社会に貢献するということです。
納税した税金が住んでいる町の電柱費用になっているかも知れません。
納めた税金をどう適正に使うかは行政の仕事なので、僕たち事業者ができることはたくさん儲けてたくさん税金を納めることです。
そして事業を拡大させて雇用を生み出すこと、町の失業率が下がるかどうかも事業者の責任の一つです。
さらにいえば、従業員の家族を養う意識も持つべきです。
低所得者が多い町であっても給料を決めるのは経営者ですから、近所の給料水準に合わせないでたくさん利益を生んでたくさん支給する心意気が必要です。
好きな仕事を好きなようにできる起業家は、この二つだけは義務だと思っていつも意識の片隅に持っていて欲しいです。
海外在住のフリーランス
YouTubeや副業をススメているブログなどを見て、海外在住で悠々自適な生活を送っている人に憧れている方が多いです。
そういう生き方もありますが、そこに辿り着く人はほんの一握りです。
華やかな部分しか見えませんが、プログラミングなどのスキル学習で必ず努力していますし、実際に営業をしたりクレームを受けたり苦い経験などもたくさん積んでいる事を忘れないで下さい。
そこまで稼いでいれば専属のモデレーターや動画編集者、デザイナー・プログラマーなどを雇ったり外注しているので、納税がこの国でない人は残念ですが雇用に関しては貢献しているはずです。
そうした人に憧れる方で、よくあるのが「生活費を稼げるだけの副収入になったら独立(フリーランス)」という意識ですね。
目に映らないだけで今輝いている人にも必ずプロセスがあり、スキルも高く経験も積んでいるものですよ。
日本人のスキルレベルを知る
今はまだ、動画編集などでは学習をはじめたばかりのレベルでも収入を得られる環境にあります。
副収入を得ることが、当たり前になって間もないので、とてもラッキーな時期といえますね。
趣味のイラストや写真撮影も登録したら売れるかも知れませんし、書籍や音楽を出すことも無料でできちゃいます。
お小遣い稼ぎにはいいのですが、それを商売にするとなるとそれだけでは将来どこかで苦労することになりますよ。
お小遣い稼ぎならせどりか動画編集
今、商売ではなく副収入を得たいのなら「せどり」か「動画編集」ですね。
せどりなら自分の好きな(得意な)商品ジャンルに絞れば、月に10万円程度ならすぐに稼げるはずですよ。
メーカーから商品を仕入れて個人に販売するのが、個人から仕入れて個人に販売するだけの違いですから。
特化したジャンルが好きな人が集まるサイトや、SNSでの見つけ方のコツを掴んで宣伝することと、メルカリなどの利用で充分いけます。
動画編集もひと月かふた月勉強したら、クラウドソーシングで安価なものから仕事をとってはじめられますよ。
一番結果を出すのに早いのは「せどり」だと思います。
どちらもあくまでお小遣い稼ぎがオススメ。
ある程度収入増えたところで、フリーランスという響きのいい肩書きを名乗って生きていくのはちょっと待って下さいね 笑。
斬新なサービスを海外で見つけても、なかなかサービスを提供する側になるには資金的にもスピード的にも一個人では難しいです。
そうした感度のいいアンテナを張っている事を認められて、大口のお客様を捕まえることの方が起業には現実的ですね。
基礎工事をしっかりと
副業のサラリーマンも主婦や学生も、どんどん参入してくるのですから今少し収入があるからといって事業にするという考えは早いです。
事業として考えるなら、新規で参入してくる人がいてもそう簡単に越えていかれない武器(基礎)をしっかり持つべきです。
ネット関連ならやはりプログラミングスキルは必須です。
せどりなどの商売なら、価格や数量が安定した供給の見込める独自の仕入先・ルートを持つべきです。
いきなり同じ土俵にたくさんライバルが現れるような状況で、仕事や収入を捨てて勝負するのは時期相応ですよね。
特にプログラミングに関していえば、日本はかなり遅れています。
現状は、海外の小学生が身につけているスキルで仕事を取れている事を忘れないで下さいね。
すぐ儲かると思って退職する人も多い
「3ヶ月で月収30万円は余裕」なんて動画やサイトを見て、家族がいるのに仕事を辞めてしまう人までいます。
(っていうか、結構います)
収入があっても、その後立ち向かえるスキルがないと勝負しちゃいけませんが、こうなったらもうそれ以前の話です。
なんだかわかりませんが、楽そうでカッコよく映るんでしょうね。
最低限、実際にやってみて何が大変でどこにやり甲斐があるのかくらいは経験しておいて欲しいものです。
独身ならまだしも、家族がいるならいつまでにと約束をして生活もどんなバイトを兼ねても支えて下さいね。
起業家向けマルチ商法も気をつけて
起業するということがお手軽な感覚になったことはいいことなのですが、マルチ的な仕組みもよく耳にします。
一番悪質なのは、ノウハウを教えるからといって自分のサイトなどの手伝いをさせながら授業料も取る強者 笑。
自分の後に入った人材を自分の下につけて、やっていることはネット関係でも組織はしっかりネズミ講になっているものもあります。
「あなたみたいな人がこのくらい増えればこのくらいの収入になる」という仕組みはいつの時代もなくならないものです。
雇用関係がなく事業主扱いになる場合は気をつけて下さいね。
ホステスという単語を使うあたりがジジィですね 笑。
(今はなんて呼んだらいいんだろう)
銀座に限らず、一昔前の全国のホステスさんはレベルが高かったです。
どんなお偉いさんの話にもついていけるように、毎朝新聞を読んで経済も社会的なニュースも、株価も当たり前に勉強していました。
映画やドラマで、政治家同士の密会が小料理屋さんであるようなシーンってありますよね。
そうしたシュチュエーションを、しっかり理解している女将やホステスがいるからこそです。
カラオケボックスの登場と管菅接待の取り締まりから夜の街は下火になったといわれますが、プロ意識を持ったホステスさんが減ったことも大きいはずです。
どんな世界でもスキルが高ければ生き残っていけるのです。
軽い気持ちではなく、努力と覚悟が必要なのは何をするにも同じです。
起業と副業の違いのまとめです
- 雇用と納税
- 海外在住のフリーランス
- お小遣い稼ぎならこの2つ
- 基礎工事をしっかりと
- はじめる前から退職する人もいます
- マルチ的なお誘いには注意を
ネット関連での起業は、業種的にまだまだ稼げる分野ですから賛成です。
成功者のサイトなどを覗けば、楽そうでカッコよく映るライフスタイルに憧れるのもわかります。
最後に(死語の)ホステスの話を取り上げましたが、華やかな世界ほど努力したものがちなんです。
というか、プロ意識と誇りを持っています。
この記事に辿り着いた方には、起業するからには成功して欲しいですが、安易な成功例は僕の引き出しにはありません。
自分自身の自信も、他人からの評価も日々の自分の取り組み一つです。
意外とみている人はしっかりみてくれているものです。