【キッチンカー初心者向け】二毛作ビジネスまでの流れ③~理想の仕込み場所とは?

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キッチンカー・テイクアウトで利用できる仕込み場所

キッチンカーの開業に仕込み場所をどうすればいいか。まずは「自宅を仕込み場所に」「知人の飲食店の厨房を借りて」と考える場合が多いようです。
キッチンカー開業で必要な仕込み場所は営業許可を取得している施設です。

二毛作ビジネスも踏まえると、自宅キッチンや知人の飲食店では難しくなります。

結論からいえば

  • オフィス街近郊の居抜き物件
  • 住宅地で駅(バス停)付近の居抜き物件

となるわけですが、具体的にキッチンカー開業・二毛作ビジネスで利用できる仕込み場所と、売上を最大化できる立地について解説していきます。それぞれの環境や地域性を踏まえて参考にしてみて下さい。

仕込み可能な施設の解説

開業で検討する代表的な仕込み場所は下記のとおりです(既存店舗がない場合)

  • 自宅キッチンを利用する
  • 知人の飲食店厨房を借りる
  • キッチンカー内で仕込みをする
  • 専用の仕込み場所を借りる

自宅キッチンを利用する

自宅のキッチンを仕込み場所にするのは現実的ではありません。

保健所の許可を取るために大掛かりな工事が必要になることでしょう。工事内容は、衛生面や仕切り・防火などになります。保健所の許可要件を満たすのに自宅キッチンはオススメではありません。

契約内容で改装ができないケースもありますし、調理場と日常生活のスペースを分けることも不便です。また害虫対策といった問題もありますので自宅は候補から外したほうがいいでしょう。

施工もそうですがプライベートでも落ち着かないでしょうし、賃貸物件だと原状回復費用も将来的にかかるリスクもあります。

知人の飲食店厨房を借りる

いち早く営業を開始したい場合はオススメです。

知人で飲食店経営をしている方がいる場合は、仕込み場所を確保するまでの期間お願いしてみてはいかがでしょうか?もちろん光熱費か家賃という形で費用を決めてお支払いしましょう。趣味やプライベートでなく事業ですから、金銭のやり取りはきっちり交わす癖をつけましょう。

費用に関して、なあなあにする事に慣れてしまうと将来的に自分のためにもなりません。嫌な顔をされることが無くても、なるべく早く物件を確保してお世話になる期間も短くしましょう。

キッチンカー内で仕込みをする

キッチンカーを仕込み場所として使うことも可能です。(200ℓ給排水設備必要)

2021年6月の食品衛生法改正により移動販売を行いやすくするように可能になりました。しかし、同時に衛生管理は徹底されることになりました(HACCP制度)のでキッチンカー内での仕込みはオススメできません。

仕込み場所とすることで厨房設備や機材が増えて最大積載量を超えてしまうケースもありますので注意が必要です。また、地域によっては保健所の許可がおりない場合もあるようです。キッチンカーを仕込み場所にする場合は営業予定地の保健所に一度確認して下さい。

実際に求められる衛生管理を行うのは難しく、何よりスペースの狭さがかえって非効率的になり窮屈な思いをするはずです。ストレスが掛かるスタイルを続けるのは事業にもいい影響を及ぼしません。

専用の仕込み場所を借りる

物件を借りて仕込み場所とするのが一番オススメです。

店舗兼用ではない厨房設備のみの安価な物件が最適です。店舗との併用は難しさがありますので、あくまでもテイクアウトとデリバリーを行える範疇で探しましょう。

厨房設備も残っている居抜き物件で、客席は容器の保管場所に使うので狭い物件がベストです。店舗運営での生産性(売上)がないので極力家賃は低いところにしましょう。

設備も残っている物件は初期費用が抑えられますが、思ったよりも早く修理費が発生することは頭に入れておきましょう。

店舗併用を考えている場合は、難しさと失敗例をこちらの記事を参考にしてみて下さい。

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仕込み場所としての要件

まず大前提で仕込み場所は営業許可を取得している施設です。
仕込み場所は、キッチンカーでは行えない材料の下処理や営業後の各器具の洗浄や片付けを行います。仕込みは通常の飲食店の調理工程と変わらないため、食中毒を発生させない設備が整っていること。衛生管理を行なっていることが必要です。

営業許可に必要な要件

営業許可を取得するのに必要な要件は

  • 厨房スペースと客席を仕切っていること
  • 防火加工した備品にすること
  • 温度管理をすること
  • 水質検査を行うこと(水道水利用なら必要なし)
  • 食品衛生責任者の配置

以上が主な要件になりますが、特に難しいいことはありません

  • 客席と厨房スペースはスイングドアで仕切ればOKです
  • 温度管理は冷蔵庫に温度計を設置
  • 暖簾などは防炎加工の素材を使用すること
  • 食品衛生責任者は講習の予約をしておけばOK

その他にも二層シンクが必要とか手洗いが必要などが挙げられますが、厨房設備でしたら最初からありますので新たに設置する必要はないです。冷蔵庫の温度計も業務用使用なら表面にデジタル表示がついているので必要ありません。

営業許可の取得

申請は至ってシンプルです。こちらの記事から詳細を確認してみて下さい。

食品衛生責任者も一日講習に参加するだけで誰でも取得できます。

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理想的な仕込み場所

キッチンカーの仕込み場所について詳しく解説しました。

テイクアウトやデリバリー販売を視野に入れた場合となると、どういったロケーションがいいのか?将来的に効果的に利用できる仕込み場所について、もう少し詳しく解説していきます。

売上を最大化できる仕込み場所とは?

「キッチンカー仕込み場所」「テイクアウト・デリバリー販売」として一番効率的なロケーションについて考えてみましょう。優先順位的にキッチンカー仕込み場所が一番低いので、テイクアウト販売とデリバリー販売に絞って考えてみましょう。

テイクアウト需要の高い場所

テイクアウトは「お客様が足を運んでくれる」ということを考えると、「このお店のこの商品」が目当てなわけです。つまり有名店以外は露出の高い場所か立ち寄りやすい立地が効果的でしょう。

キッチンカーで開業したてなら有名店の道のりはまだまだ始まったばかりです。人通りが多く、昼食・夕食を気軽にお買い求めしてくれる場所が最適。

関東近辺では、たこ焼き屋さんが駅を出たところでテイクアウト販売をしていますよね。帰宅まであとわずかというところは荷物が一つ増えるのも苦でなく購入のハードルも低いわけです。(僕もよく利用していました 笑)

繁華街の近くよりも、オフィス街の近くか駅(バス停)の近くが適しています。

繁華街やオフィス街の近くは賃料も高いですから、オフィス街の近くにするか駅の近くにするかは収支予測次第です。

デリバリー販売需要の高い場所

UberEatsや出前館などのデリバリーサービスを利用した販売はどこでも変わらないと考えがちですが、大きなポイントがあります。

お客様へいち早く商品を届けるために、半径3km以内の飲食店が優先的に表示されます

昼食をメインで扱う場合はオフィス街の近くが最適です。半径3km圏内で適した場所を探すのが売上は最大化するでしょう。

夕食をメインで扱う場合は住宅街が最適。もっと言えば、大手企業の単身赴任者が多く居住している住宅街が最適です。同じく半径3km圏内で適した場所を探せば売上は最大化するでしょう。

最適な仕込み場所

    以上の条件から最適な仕込み場所は

  • オフィス街近郊の居抜き物件
  • 住宅地で駅(バス停)付近の居抜き物件

キッチンカー販売終了後のテイクアウト、デリバリー販売でしたら後者になります。将来的に昼も稼働させることを視野に入れるならオフィス街近郊もいいでしょう。

前回の記事でゴーストキッチンまで拡げることも書きましたが、そこまで拡げる予定ならオフィス街近郊で探すのがいいでしょうね。

立地で大きな違いがあります

3回に分けて昭和なネーミングの二毛作ビジネスについて解説してみました 笑。現在当社で行なっている二毛作ビジネスの立地はといえば、繁華街・オフィス街・住宅街とそれぞれ行なっています。

住宅街に限っていえば夕食に圧倒的に強いです。テイクアウトが強いのはオフィス街ですね。どの拠点も飲食店を営業しているので、キッチンカー仕込み場所というわけではありませんが、デリバリーとテイクアウトの特徴はくっきりと分かれていますよ。

まだまだ流動的な飲食業界ですが、キッチンカー開業から二毛作ビジネスを視野に入れて始めることをオススメします。

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