日本政策金融公庫に限らず、商工中金でも一般の金融機関(信用保証協会付き)でも融資が緩和されています。
利息が実質無利子のうちに、手元資金を確保しておきたい方は早めに動いておきましょう。(融資はどうしても時間がかかりますから)
すでに事業資金の融資限度額まで達していても、別枠での融資になります。
国策として企業をバックアップしていますので、今回の特別融資は条件さえ満たしていれば今までの融資の難しさはを感じずに利用ができます。
今後の事業展開で利用を検討している方も、資金調達の予定がない方でも破格の条件なので参考にしてみて下さい。
危機対応融資枠:商工中金
運転資金でも設備資金でも可能です
日本政策金融公庫と同じく3年間利息0%の融資になりますし、商工中金と取引がある事業者の方なら手続きもスムーズになります。
設備資金でも運転資金でも、どちらでも利用可能です。
対象者や資金使途などの条件は下記の通りとなっています。
危機対応融資の対象者・資金使途
- 最近1ヵ月等(注)の売上高又は過去6ヵ月(最近1ヵ月を含む)の平均売上高が、前3年のいずれかの年の同期比5%以上減少している方
- 次のいずれかと比較して5%以上減少している方
- 過去3ヵ月(最近1ヵ月を含む)の平均売上高
- 令和元年12月の売上高
- 令和元年10~12月の平均売上高
注:最近1ヵ月間の売上高のほか、最近14日間以上1ヵ月間未満の任意の期間における売上高のことです
文章を読むと難しく感じますが、どこかの期間で売上高5%減少が条件なので業績が落ちている事業者はほぼ該当します。
資金使途は運転資金でも設備資金でもどちらでもOKです。
利用を検討する方は、積極的にお問い合わせしてみましょう。
商工中金融資制度お問い合わせ先:0120ー542ー711
危機対応融資の適用利率
貸出利息は当初3年間は、実質無利息となります。
(利息を含めて返済し、別途利息分入金される仕組みです)
これは「利子補給制度」と「特別利子補給制度」の二段階からなっていますが、詳細は置いておいて実質無利子だと認識していただいて結構です。
貸出期間と融資限度額
- 設備資金:20年以内(据置期間5年以内)
- 運転資金:15年以内(据置期間5年以内)
- 貸出限度額:20億円以内、残高6億円以内
貸出限度額は日本政策金融公庫との合算になります。
コロナ特別融資:一般金融機関からの場合
セーフティネット保証(保証協会)
今までもこれからも一般金融機関の融資は、ほとんどが保証協会が公的に保証についてくるかどうかにかかっています。
金融機関は貸出金が焦げ付かなければいいのですから、保証協会さえついてくれれば融資には何の問題もないわけです。
(ただの窓口ですね。いつも疑問に思いますが…)
今回はその保証協会の支援を、より利用しやすい制度になっています。
セーフティネット保証の対象業種
新型コロナウイルスの発生に起因して、経営の安定に支障をきたしている事業者が対象です。(どの業種でも対象になる可能性が高いです)
厳密にはコロナで経営に直接影響がある事業者(セーフティネット保証4号)と、業績が悪化している業種(セーフティネット保証5号)となっていますが、ほぼすべての事業が対象です。
セーフティネット保証の保証割合と利率
- 保証限度額:2億8,000万円以内
- 保証割合
- セーフティネット保証4号:100%保証
- セーフティネット保証5号:80%保証
- 保証利率:おおむね1%以内(危機関連保証については0.8%以内)で、各信用保証協会毎および各保証制度毎に定められています
随時期間を更新していますが融資実行まではそれなりの時間がかかるので、取引のある金融機関か保証協会で申し込みを済ませていましましょうね。
セーフティネット保証4号と5号の対象
4号と5号の対象になる基準は簡単に比較すると下記の通りです。
- セーフティネット保証4号:前年同月より売上20%以上減少(見込みも含む)
- セーフティネット保証5号:前年同期より売上5%以上減少(最近3ヵ月)
「4号の基準を満たしていなければ5号での利用を」となりがちですが、4号の方は今後の売上減少を見込むという部分がありますので100%保証の4号をなるべく利用しましょう。
4号の災害対象地域は、コロナ感染症なので全国47都道府県が対象です。
金融機関の担当者と、なるべく4号適用ですすめていって下さい。
セーフティネット保証の認定基準の緩和
対象者の緩和により、事業をはじめたばかりの方も対象になります。
創業して一年経たない事業者でも対象ですが、利用するかはどうかは別にして相談に行って金融機関との繋がりを作るだけでも有意義ですよ。
利用の際の必要書類
所在地の商工担当課が窓口となり認定を受けることができます。
地域によっては、申し込み多数のためwebでの受付もあったりします。
お住まいの役所にお問い合わせして認定を受けて下さいね。
- 認定書を持参して申し込みをする
- 決算書(確定申告書)の提出
- 売上高減少が確認できる書類の提出
- 許認可証の写し(許認可が必要な業種の場合)の提出
※提出書類は金融機関によって違いますので指示に従って下さいね
商工中金特別融資・セーフティネット保証のまとめです
- 商工中金危機対応融資とは
- 限度額と対象者・無利息の期間など
- セーフティネット保証の仕組み
- 対象者や保証割合
- セーフティネット4号と5号の違い
- 創業仕立てでも対象になっていること
- 利用までの簡単な流れ
緊急事態宣言の拡大や期間延長が続々と発表される中、いろんな情報が飛び交っていますので全て把握するのはかなり難しいです。
しっかりと決まった制度から利用の有無を判断していきましょう。
利用する際には、どれも申請が混み合いますので早めに動くことをお勧めします。
事業用の助成金・補助金や融資制度をご紹介していますが、子育て支援などの個人的な制度もたくさんありますので確認して下さいね。
外出が限られた状況ですが、なるべくいろんな方と情報を共有して確認できるところには積極的にお問い合わせをしましょうね。