【創業資金・助成金・融資】事業計画書の書き方のコツ

ネット事業で独立!

これから開業するにあたっての創業資金、事業を発展させるための融資。その都度利用できる補助金・助成金など。どんな場面でも事業計画書を書きしっかりプランを説明することが必要です。

今回は経営者でしたら必須項目といっていい事業計画書について、書き方のコツと注意点をお伝えします。

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事業計画書とは?

創業資金の申し込みで必要書類の中に「事業計画書」があったり、融資申込で提出を求められたりしますが、最初はどういった書類かわからない方もいるかと思います。

事業のプランを具体的に活字や数値化して書面にまとめたものです。

自分から融資担当者へは事業のプランや融資金の使い道を説明できますが、その後担当者から上司へと承認を経ていくわけです。文書でしっかりとわかりやすくまとめていなければスムーズに稟議(りんぎ=事案の承認・決済)も進まないことは想像できますよね。

どんな融資であっても事業計画書はとても重要な位置付けです。ポイントをしっかり押さえて伝わりやすい書面を提出しましょう。

*余談です
会計事務所時代に200件以上の事業計画書を作成しました。もちろん起業後も自社の事業計画書を何度も書きましたが、事業を経営していく中で本当に大切なスキルだと思います。どんなビジネスでも、人と人とのコミュニケーションの要素は多分にあるのですが、金融機関や役所に関してはあくまで書類主義です。コミュニケーションの部分で言えば、いかに誠実さと熱意が伝わるかでしょうね。その後の経過も計画書に沿っていれば次回の案件がスムーズになるのは間違いないので変に誇張してもいけませんね。

起業家向けの事業計画書のポイントは3つ!

事業計画書には自分に略歴からはじまってさまざまなことを書きますが、独立・開業を目指す起業家が作成する事業計画書のポイントとなるのは以下の3点です。

創業する業界の現状と将来の展望

創業するる業種の現状はどうですか?例えばネット関連でしたらまだまだ伸びるのは説明しやすいでしょうし、飲食・旅行関係でしたらこのコロナ禍では(執筆時2021年)先行きも含めて非常に厳しいですよね。ここではなるべく客観的に説明しましょう。

将来の展望に関しては理由を添えることが大切です。できればその展望の中での強みを打ち出せればなおいいですね。例えば、先程の飲食店を例にあげると「年末年始で市内の繁華街では○○件が廃業になりました。繁華街の空洞化が今後さらに進む中で賃料は○○%程下がっているのが現状で、これから交渉次第でこのくらいの値引きも見込めます。実際の交渉では開店後半年間は賃料無料で賃貸させていただけそうです。」といった感じです。

業界の動向をしっかり掴んでいればこの先の展望とその理由もしっかり説明できるはずです。このあとに続く計画書の内容も好感を持って読み進めていただけます。

自社の付加価値や強みについての説明

前述した業界の中で打ち出す自社の取り組みについての説明です。この業種で起業すると決めた動機も合わせて説明できますね。先行きが明るい、または厳しいという現状を踏まえてどういったサービスでどういった成果をあげられるのかということを説明していきます。付加価値というと難しいですが、事業で行っていく自分のアイデアのことです。

アイデアの出し方は企画力です

アイデアというと何か奇抜な発想をしなければいけないというわけではありません。ひらめきのある才能がある人にしか出てこないというものでもありません。必要なのはよりその業界を深く知るということです。そうすると問題点を改善する方法、手段が出て来ます。それをひたすら箇条書きしてください。

その中で自分が取り組めること、そうでないこと。また積極的に取り組んでいきたいこと
を分別するのです。一連の作業のようなものですからアイデアに感じないかもしれませんが、第三者に提案する時にはそれがアイデアだとしっかり認識されます。つまりはそれが自社の付加価値になります。

それでもアイデアが出ない時はマンダラートで

こちらはメジャーリーガーの大谷選手が花巻東高校時代につくったマンダラートです。有名なので見かけたことがある方も多いと思います。真ん中が最終目標で、それを達成する要素が周りの8つ。さらにその要素を達成するのに8つ。合計で64項目からなっていて全てが最終目標達成の行動になっているというチャートです。こうしたチャートを利用するとアイデアや企画が出てきやすいですね。

*余談です
ちなみにアイデアノートは創業後に見直すと思いがけないアイデアを再発見できたりします。まだ業界の常識に染まらず、日常の業務に追われる前のまっさらな自分の発想というのは実に豊かで、さびつく前の金属のようです 笑。何事も書き残しておくことは自分のためにとても大切です。ノートでもスケジュール帳でも頭の中で考えているだけではいつか忘れてしまいますから、書き記しておく癖をつけましょうね。

財務計画三年分

3つ目のポイントは財務計画。どうして資金が必要なのかということと返済計画の説明です。利益を生むために資金が必要な訳ですから、投入した資金で利益を上げその中から返済していく計画を先3年間分は細かく提示しましょう。

「融資金でこうした設備を投入しサービスを向上させてひと月に50万円売り上げを伸ばす」なんていう曖昧な計画ではなく、客単価や滞在時間やリピート率などできるだけ細かく具体的に数値化していくことです。

創業時に特に難しいのが売上金額。まだ始まってもいないので何の根拠もありません。もちろん知り合いや身内の人数などを見込んではいけません 笑。こちらは同業他社との比較から数値を導くのが一番説得力があります。ネット上で展開するにしても同業他社との比較がわかりやすいです。

もちろん収益アップのためですから収益の曲線は伸びていかなければなりません。口コミや広告による影響は予測になってしまうので、極力避けるか最小期待値にするべきでしょうね。

それともう1つ、返済金は経費ではありませんのでご注意ください。あくまで事業で発生した利益の中から返済するので計画書記載時に注意してください。(経費になるのは利息部分だけです)

*余談です
事業計画書は自分の考えを再認識、または客観的に分析するのにもとても役立ちます。文章に書き出してみると意外とその曖昧な点や矛盾点も自分で発見できます。メモを取ることも大切なことですが、1つ1つの事象を形にする事業計画書は自身の考えをまとめること(経営していく道筋)にもとても役立つ側面があります。
【助成金・補助金】創業資金をスムーズに調達する手順と自己資金
<p><div style=" color: black; background: #ffdbc9; padding: 20px; border: 2px dashed rgba(255 , 255 , 255 , 0.5);-moz-border-radius: 6px; -moz-box-shadow: 0 0 0 5px #ffdbc9; , 0 2px 3px 5px rgba(0 , 0 , 0 , 0.5); -webkit-border-radius: 6px; -webkit-box-shadow: 0 0 0 5px #ffdbc9; , 0 2px 3px 5px rgba(0 , 0 , 0 , 0.5); border-radius: 6px; box-shadow: 0 0 0 5px #ffdbc9; , 0 2px 3px 5px rgba(0 , 0 , 0 , 0.5); font-size: 100%; ">起業を目指す人が利用する創業資金。起業家のスタートアップ資金政策として昔からありますが、実態は融資のハードルが高いのが現状です。それでも起業家にとっては利用できれば利用したい制度ですよね。実際手続きを進めると複雑に感じる制度ですが、なるべくスムーズに調達できる手順を紹介します。</div></p><br> <p><h2>創業資金(スタートアップ融資)とは</h2><br> <img src="micheile-henderson-FpPcoOAk5PI-unsplash"></image><br><br> <h3>起業家に向けた制度ですが</h3><br><br> 国策として起業家をバックアップしようという名目で創業資金に関わる制度はいくつもあります。しかし実態はとても厳しいハードルが仕掛けられています。<b>創業前に創業資金制度の利用を100%資金計画に入れてしまっている方は特に注意してください。</b><br><br> 実際の実行まで至る確率は3割程度といわれています。私の会計事務所時代も含めての肌感覚でいえばもっと低いです。つまり地方の方がさらに低いということです。なぜこれほど実行されずらいのか。これは金融機関のスコアリングという健全化の指標があり、不確定な融資は極力避ける傾向にあるからです。<br><br> バブル崩壊後にあった金融機関の破綻などが大きく影響していますが、銀行本来の使命が全く機能していないともいえますね。ですから一般的な銀行や信用金庫・信用組合からの調達は最後に説明します。<br><br> <h3>日本政策金融公庫一択</h3><br><br> <font color=”0000ff”>&#x2714;</font><b>創業資金の利用については日本政策金融公庫一択です。国の機関ですから前述した金融機関内部の事情もありませんので利用するならまずはこちらから申し込みましょう。</b><br><br> <b>国が100%出資している機関なので融資に限らず補助金制度もあります。</b>まずは該当しそうな資料(申込書)を手当たり次第いただきましょう。コロナ禍でどんどん制度が刷新していますので日本政策金融公庫のホームページはまめにチェックしてくださいね。(政策の更新などでリンク先が随時変更になるので貼れません)<br><br> <font color=”0000ff”>&#x2714;</font><b>新たに刷新された創業資金制度の「新創業融資制度」。こちらの申し込みが融資までのハードルが下がっていておすすめです。</b><br><br> <p><div style=" color: black; background: #ffdbc9; padding: 20px; border: 2px dashed rgba(255 , 255 , 255 , 0.5);-moz-border-radius: 6px; -moz-box-shadow: 0 0 0 5px #ffdbc9; , 0 2px 3px 5px rgba(0 , 0 , 0 , 0.5); -webkit-border-radius: 6px; -webkit-box-shadow: 0 0 0 5px #ffdbc9; , 0 2px 3px 5px rgba(0 , 0 , 0 , 0.5); border-radius: 6px; box-shadow: 0 0 0 5px #ffdbc9; , 0 2px 3px 5px rgba(0 , 0 , 0 , 0.5); font-size: 100%; "><b>何といっても求められる自己資金の額が融資金額の10分の1まで引き下げられたことです。</b>最高3,000万円までの制度ですが、実際に起業に向けて必要な資金はそこまで必要ない方が圧倒的だと思いますので、仮に300万円の希望でしたら自己資金は30万円。これはかなり現実的な額ではないでしょうか?申込書の記載は簡単ですからまずは申し込みして受け付けてもらいましょう。</div><br><br> <font color=”0000ff”>&#x2714;</font><b>コロナ禍の環境ですから資料はダウンロード申し込みは郵送になります。</b></p><br> <p><!-- /wp:paragraph --></p> <div style="margin:0em ;display:inline-block;position:relative;top:3px;padding:0 .5em;height:1.5em;line-height:1.5em;color:#990000;background:#ffdbc9;font-weight:bold;text-align:center;border-radius:5px 5px 0 0;">*ジジィの愚痴です(スルーしてください)</div> <div style="background:rgba(255,255,255,0);border:solid 3px #ffdbc9;border-radius:0 5px 5px;padding:20px;font-size: 100%;">実際どんなビジネスの現場でも、名前の通った大手と新規参入のどんな会社かもわからない取引先だと扱いが違いますよね。それと同じといえばそれまでですが、長く商売をしていると金融機関の保全重視体質には本当にあきれます。過去に年商24億円くらいあった時に2,000万円まで無担保・無利息で融資させてくださいということがありました。取引実績が欲しかったんだと思います。事業として資金を必要としていのはもっと前の段階です。もちろんリスクもありますからハードルが高くなるのは致し方ありませんが、あくまで保全保全のスタンスが本来の業務からかけ離れてしまっている気がしてなりません。「地域に根ざした」とか「創業者を応援します」とかいうフレーズはどこかの政治家の公約かと思ってしまいます 笑。いつまで経ってもしっくりきませんね。</div></p><br> <h2>事業計画書と面談が最も大切</h2><br> <img src="micheile-henderson-FpPcoOAk5PI-unsplash"></image><br><br> <h3>面談のポイントと注意点</h3><br> <font color=”0000ff”>&#x2714;</font><b>制度利用に関して最も大切なのが<a href=“https://happydaichi.com/business-plan/“ title=“【創業資金】事業計画書の書き方" target="_blank" rel="noopener">事業計画書</a>と面談になります。というか、もうこれが全てと言ってもいいくらいです。</b><br><br> 面談での注意点は2つ。コンサルタントや税理士などに事業計画書の作成を依頼した場合。ディスカッションして作成したと思いますが、<b>しっかりその内容を確認しないと</b>いざ面談の時に書類と違うようなビジョンや計画を伝えてしまわないことです。<br><br> もちろん人が作る書類なので上手くニュアンスが伝わらず、内容が全く違う感じで出来上がってしまうこともあります。面談前にしっかりと確認するようにしましょう。<br><br> もう1つは<br>b>背伸びして実際の計画にはないようなことを伝えてしまわないように。</b>そうそう金融機関との面談の経験はないと思いますので(特に起業する場合)、不意な質問などですぐに回答できないような事は、一旦持ち帰って回答する方が得策でしょう。<br><br> <div style=" color: black; background: #ffdbc9; padding: 20px; border: 2px dashed rgba(255 , 255 , 255 , 0.5);-moz-border-radius: 6px; -moz-box-shadow: 0 0 0 5px #ffdbc9; , 0 2px 3px 5px rgba(0 , 0 , 0 , 0.5); -webkit-border-radius: 6px; -webkit-box-shadow: 0 0 0 5px #ffdbc9; , 0 2px 3px 5px rgba(0 , 0 , 0 , 0.5); border-radius: 6px; box-shadow: 0 0 0 5px #ffdbc9; , 0 2px 3px 5px rgba(0 , 0 , 0 , 0.5); font-size: 100%; ">これからもお付き合いしていくことになりますので出来る約束をしましょう。しっかりと「何をどうしてどうなりたいか」ということをその「手段」と合わせて説明してください。もちろん経営者としての熱意を持ってお伝えくださいね。</div><br><br> <font color=”0000ff”>&#x2714;</font><b><a href=“https://happydaichi.com/business-plan/“ title=“【創業資金】事業計画書の書き方" target="_blank" rel="noopener">事業計画書についてはこちらを参考にしてみてください</a></b></p><br> <h3>飲食店事業者にも融資支援のチャンスです</h3><br><br> </p> <p><h2>信用保証協会・商工会議所の利用</h2><br><br> <h3>コンサルタント利用について</h3><br> </p>

事業計画書の必須項目

創業者向けに特に大切なポイントを3つお伝えしましたが、事業計画書にはまだ記載が必須な項目があります。どの情報も盛り込んだ計画書として仕上げてください。

  • 事業者(自社)の略歴
  • 業種・事業の概要
  • 業界の環境(現在・未来)
  • 自社の付加価値・強み
  • 取引先との関係
  • サービスの取り組みと展望
  • 人員の体制
  • 財務計画(3年分)現在の借入状況含む
業種変換に伴う助成金や補助金などこの先おそらく出てくると思いますのが、新しい制度が出る際にはそれに伴った融資制度も出てくるはずです。業種の変更を考えている事業者の方にも創業時の事業計画書と同じような環境になりますから、なるべく細かく具体的に作成してください。融資を受ける前に助成金などもまめにチェックしてください。

飲食店の事業計画書の注意点(2021年版)

現在のコロナ禍で全国的にも厳しい業種として認識されている飲食業界ですが、もともと審査の基準は異業種に比べると厳しい傾向にありました。持続化給付金や助成金などの制度はもちろん対象でしたら受けられますが、一般的な融資には新しい取り組みが必須です。

現在一番多く見受けられるのがテイクアウト・弁当の販売。もともと低価格で提供していた業者も多く、お店としてしっかり顧客を囲い込んでいたりお店のファンが一定数いないと先細り感は否めません。

返済期間据え置き型の融資もありますし受けやすくハードルも下がっていますが、返済が必要な案件に対しては少し立ち返ってみてはいかがでしょうか。
お店の規模にもよりますが、大型店・中堅規模のお店でしたらこの先々の維持費・人件費に充分な金額でしょうか。いずれにしても返済はやってきます。思い切った業種の変換や経営スタイルの変更に資金を投入した方が得策なケースの方が多いと思います。

いずれにしても経営者の決断が問われる時代ですね。

まとめ

事業を経営するにあたり必ず経験する事業計画の作成ですが、やはり経営者自身が作成するのが一番いいです。文章が上手くかけるというわけではなく、自分の事業を振り返るとてもいい機会です。提出先に喜ばれる事業計画書は文章がわかりやすいということではなくて具体的なものだということです。特に創業資金の際には上記の3点は力を入れて書いてください。必ず自分のためにもなります。
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