【助成金・補助金】創業資金をスムーズに調達する手順と自己資金【助成金・補助金】創業資金をスムーズに調達する手順と自己資金とびだせ起業家！冒険者応援隊- とびだせ起業家！冒険者応援隊

起業を目指す人が利用する創業資金。起業家のスタートアップ資金政策として昔からありますが、実態は融資のハードルが高いのが現状です。それでも起業家にとっては利用できれば利用したい制度ですよね。実際手続きを進めると複雑に感じる制度ですが、なるべくスムーズに調達できる手順を紹介します。

この記事の目次です

創業資金（スタートアップ融資）とは
1. 起業家に向けた制度ですが
2. 日本政策金融公庫一択
事業計画書と面談が最も大切
1. 面談のポイントと注意点
2. 飲食店事業者にも融資支援のチャンスです
信用保証協会・商工会議所の利用
創業資金まとめ

創業資金（スタートアップ融資）とは

起業家に向けた制度ですが

国策として起業家をバックアップしようという名目で創業資金に関わる制度はいくつもあります。しかし実態はとても厳しいハードルが仕掛けられています。創業前に創業資金制度の利用を100％資金計画に入れてしまっている方は特に注意してください。

実際の実行まで至る確率は3割程度といわれています。私の会計事務所時代も含めての肌感覚でいえばもっと低いです。つまり地方の方がさらに低いということです。なぜこれほど実行されずらいのか。これは金融機関のスコアリングという健全化の指標があり、不確定な融資は極力避ける傾向にあるからです。

バブル崩壊後にあった金融機関の破綻などが大きく影響していますが、銀行本来の使命が全く機能していないともいえますね。ですから一般的な銀行や信用金庫・信用組合からの調達は最後に説明します。

日本政策金融公庫一択

✔創業資金の利用については日本政策金融公庫一択です。国の機関ですから前述した金融機関内部の事情もありませんので利用するならまずはこちらから申し込みましょう。

国が100％出資している機関なので融資に限らず補助金制度もあります。まずは該当しそうな資料（申込書）を手当たり次第いただきましょう。コロナ禍でどんどん制度が刷新していますので日本政策金融公庫のホームページはまめにチェックしてくださいね。（政策の更新などでリンク先が随時変更になるので貼れません）

✔新たに刷新された創業資金制度の「新創業融資制度」。こちらの申し込みが融資までのハードルが下がっていておすすめです。

何といっても求められる自己資金の額が融資金額の10分の1まで引き下げられたことです。最高3,000万円までの制度ですが、実際に起業に向けて必要な資金はそこまで必要ない方が圧倒的だと思いますので、仮に300万円の希望でしたら自己資金は30万円。これはかなり現実的な額ではないでしょうか？申込書の記載は簡単ですからまずは申し込みして受け付けてもらいましょう。

✔コロナ禍の環境ですから資料はダウンロード申し込みは郵送になります。

＊ジジィの愚痴です（スルーしてください）

実際どんなビジネスの現場でも、名前の通った大手と新規参入のどんな会社かもわからない取引先だと扱いが違いますよね。それと同じといえばそれまでですが、長く商売をしていると金融機関の保全重視体質には本当にあきれます。過去に年商24億円くらいあった時に2,000万円まで無担保・無利息で融資させてくださいということがありました。取引実績が欲しかったんだと思います。事業として資金を必要としていのはもっと前の段階です。もちろんリスクもありますからハードルが高くなるのは致し方ありませんが、あくまで保全保全のスタンスが本来の業務からかけ離れてしまっている気がしてなりません。「地域に根ざした」とか「創業者を応援します」とかいうフレーズはどこかの政治家の公約かと思ってしまいます笑。いつまで経ってもしっくりきませんね。

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事業計画書と面談が最も大切

面談のポイントと注意点

✔制度利用に関して最も大切なのが事業計画書と面談になります。というか、もうこれが全てと言ってもいいくらいです。

面談での注意点は2つ。コンサルタントや税理士などに事業計画書の作成を依頼した場合。ディスカッションして作成したと思いますが、しっかりその内容を確認しないといざ面談の時に書類と違うようなビジョンや計画を伝えてしまわないことです。

もちろん人が作る書類なので上手くニュアンスが伝わらず、内容が全く違う感じで出来上がってしまうこともあります。面談前にしっかりと確認するようにしましょう。

もう1つは背伸びして実際の計画にはないようなことを伝えてしまわないように。そうそう金融機関との面談の経験はないと思いますので（特に起業する場合）、不意な質問などですぐに回答できないような事は、一旦持ち帰って回答する方が得策でしょう。

これからも長くお付き合いしていくことになりますので、信頼を損なわないように実現可能な取り組みや約束をしましょう。しっかりと「何をどうしてどうなりたいか」ということをその「手段」と合わせて説明してください。もちろん経営者としての熱意を持ってお伝えくださいね。

✔事業計画書についてはこちらを参考にしてみてください

飲食店事業者にも融資支援のチャンスです

✔コロナ禍で随時刷新されている（執筆時2021年）制度資金ですので、特に打撃の大きい飲食業界には手厚くなっています。

これはその他の業種に比べて手厚く保護されているという意味ではなく、従来の審査基準よりも緩和されているということです。

日本政策金融公庫は、従来は「国民生活金融公庫」と「環境衛生公庫」に別れていました。その2つの機関が統合されて現在の姿になったのですが、飲食業に関しては銀行などの金融機関も含めて融資基準は厳しい時代でした。飲食業界のルーズさも相まって一般企業とは完全に別のくくりでした。

それが今回他の業種と横並びで申し込みのスタートラインに立てるということです。これから創業する方にとっては実感できないかもしれませんが補助金も融資制度も利用しやすい環境なのは間違いありませんよ。さらにいえば飲食業界からの業種転換も制度の一部に融資制度がありますので、この先の事業スタイルを考えるいい機会になるかもしれません。

✔世の中の流れが大きく変わっていく時代ですから、一度立ち止まって自分の事業を見つめ直してみましょう。業種転換するには絶好のタイミングでもあります。

最近でいえば建設業界から介護事業への業種転換ラッシュがありましたね。完全に国策でしたが。

＊余談です

実際、飲食業界に10年あまり携わってきた感想としては、そのように認知されても致し方ないと思います。あまりに周りの環境がルーズなのが当たり前すぎて、まともに（普通に）している方が異端児扱いされますから笑。今回の世の中の激変で業界も生まれ変わるチャンスですね。

【創業資金・助成金・融資】事業計画書の書き方のコツ

信用保証協会・商工会議所の利用

信用保証協会と金融機関の関係

一般的に金融機関を利用する際には「銀行が信用して貸してくれる」という認識を持っている方が多いと思いますが、実際には金融機関から信用保証協会へ保証業務を受け持ってくれるかの打診をしていて、その結果が融資の可否になっていることがほとんどです。

前述した通り銀行は保全主義なので、担保・保証人・信用保証協会のいずれもつかない融資（プロパー融資）は基本的に行わないというスタンスです。ですからただの窓口ともいえます。一般の銀行から創業資金を受けるのであれば、信用保証協会に相談することの方が早いでしょう。

信用保証協会は各地方自治体にありますが、役所が窓口になるケースもありますので問い合わせてみましょう。

コンサルタント利用について

ネット上で検索するとたくさん出てきますが、創業資金や助成金・補助金、各種融資の事業計画書などを作成してくれるコンサルタントやコロナ禍の持続化給付金の手続き代行など。成功報酬ならまだわかりますが、高額な代金を請求するところもあります。

もちろん良心的なところもありますが、依頼するのでしたら地場の信頼のおけるところが安心ですよね。実際のところ持続化給付金の手続きはとても簡単でしたが、とんでもない金額請求して荒稼ぎしている業者たくさんいましたから。

＊偏見です

コンサルタントという名の職業の人をたくさんみてきましたが、まともな人はほとんど見たことがありません。そういった仕事の人は完全成果報酬にしてほしいです。実際にその事業を運営しているわけでもなく何のリスクもなく高額なコンサルタントフィーで事業提案したり、知識を語ったりレポートにまとめ上げたり…。立派な人もたくさんいるのでしょうからただの偏見ですね。