仕事に自信が持てたり「自分が経営者だったら」という視点で
仕事を捉えられるようになってくると「いつかは自分で」という
衝動に駆られる方は多いと思います。
もちろんこの段階でしたらほとんどの場合、独立・開業には至りません。
リスクがありますから無理に起業する必要もありませんし、
起業後しばらくは今の生活環境よりも悪化する場合の方が多いです。
実際に踏み出すかどうかは置いておいて、起業に踏み出してみたい方は
まず決断する事を決めてみて、具体的にシミュレーションしてみてはいかがでしょう。
最初の最初に決めること
お金持ちになる、有名になる、大きな家に住む…どんな目標でもいいと思いますが
そうなる手段は決めましたか?
つまり独立・開業してはじめる事業のことです。
決断の連続
実は独立・開業を目指す方達の半数以上は複数の選択肢があり、
何で事業を開業するのかを決めかねています。
それぞれメリット・デメリットがあり、得意不得意もあるでしょうが
優柔不断なだけですね (笑)
そうしたケースのほとんどは起業まで至りません。
たとえ起業しても思うような結果は出ないでしょう。
✔最初から言い訳を用意していることと一緒です。
事業主・経営者に最も必要なスキルは決断力と覚悟です。
保険をかけて事業に向かっても躓いた時に自分の中で言い訳してしまいます。
やることが決まらないと、具体的にシミュレーションもできませんし
必要な資金、家賃や立地、起業準備に向けた筆記用具の数までも決まりません。
起業後は毎日が決断の連続です。
決めるのは自分しかいません。
どんな小さな気象でも正解なのか不正解なのかわかりませんが
決断していかなければ何も前に進みませんよね。
まだシミュレーション段階であっても100%の姿勢で向かわないと
いいシミュレーションにもなりません。
どちらも魅力的で成功する自信があっても、何かで成功を掴んでから
もう一つの目標に向かうべきです。
人生の大きな決断の一つですから、迷うのも仕方ないですね。
しかし、決断しないと前には進みませんし、
一度にどちらも手に入れるのは無理な話です。
決断するなら早い方がいいです。次に向かえるからです。
コンビニでコーラにしようかコーヒーにしようか迷っているようなもので、
いつまで経っても飲めませんし、家にも帰れませんよね。
決断する手段
決断する基準は「好きか嫌いか」「どちらの方が成功する確率が高いか」
のどちらかになると思います。
経営者なら成功する方を選ぶべきですが、実は最初のこの段階だけ例外です。
どんな事業でも成功している人は必ずいます。
経験や知識不足、ノウハウを持っていないから成功するように感じない。
またはその逆で成功するような気がしているだけかも知れません。
成功している人が多い業種というのは、それだけライバルも多いということですし、
成功者が少なく感じるのはそれだけニッチな職種だったり、
目立たない職種なだけかも知れません。
結果に対して全責任を心の底から受け入れられる方を選ぶべきです。
最初は、好きか嫌いかで決断しても結果を出せばいいのです。
結果が出るまで諦めないでやり続けられる方を選んでください。
結果的に成功へ遠回りだったとしても、そこに傾けた情熱や
失敗の数々の経験が必ず自分の力になります。
そんな決断を繰り返していると、気がついたら
✔「どれがいいかな」から「やるかやらないか」に変わります。
どんな立派な経営者も少なからず同じような葛藤があり、
スタートラインでは同じような経験をしてます。
そんなハードルを超えると、次はもう少し高いハードルを越えれるようになります。
決断するということは覚悟するということですね。
得意な会計ではなく、やりたかったアパレルをはじめました。
もしかしたら結果を出すまでは会計のほうが早かったかも知れませんが
結果が出るまで必死に頑張れたのはやりたかったことだからだと思います。
どちらが正解かは今でもわかりませんが、結果が出れば正解なのです。
勝てば官軍といいますが、まさにその通り。身に沁みます。
好きな職種で始めた一番のメリットは、本文にも書きましたが
その失敗経験の数々。ほんとにたくさん無駄な事をして失敗の宝庫でした。
また新たな失敗への活力はアパレルで成功したかったから。
そんな経験が本当に自分を成長させてくれました。
なので、耐えられる範疇の失敗をたくさんして下さい(笑)

開業前に捨ててしまう
毎日忙しい仕事をこなして、出社・帰宅までの通勤時間も含めると
休日以外はプライベートの時間って限られてしまいますよね。
そんな貴重なプラベートの時間を使うのは大好きな趣味だったり
ゲームや見逃せないドラマの時間だったりするのでしょう。
独立・開業することと引き換えに、そんな大切な趣味を一つ捨てられるでしょうか?
少し思い浮かべてみて下さい。ギャンブル・お酒・合コンなどなど
あなたの大好きな趣味はなんでしょう?
一つ捨てる決断をして下さい
乱暴な提案かもしてませんが、一つ趣味を封印して下さい。
✔事業というこれ以上ないギャンブルに身を投じるのです。
たとえ勝率が良かったとしても、お金と時間を費やしてしまうギャンブルは
真っ先にやめて下さい。
事業に向かう姿勢としてというより、そんな時間があまりにも勿体無いのです。
趣味を一つやめるということは自分への決意表明のようなものですし、
しっかり犠牲を払っているのですから、自分を奮い立たせることにもなります。
時間を確保できることと犠牲を払うこと
サラリーマン時代は労働時間、休日等は労働基準法で守られていますが、
事業主になると、仕事に没頭して時間が足りなく感じる日々が続くはずです。
やりたいこと、やらなければいけないことが山積しているはず。
そこに今までの日常のサイクルにあった趣味の時間もとなれば
寝る時間までなくなってします。
しかし不思議なもので、開業までにやめておかないと
自分の中の甘えからそうした時間を取ろうとし出します。
同じ要求は起業する人たち皆さんにしてきましたが、
起業後はまた趣味の時間を優先的に取ろうとし出します。
業種は違えど、同じスタートラインから始まった経営者の卵たち、
3年も経つともう背中も見えないくらい差が広がっています。
時間ができることと、犠牲を払っていることが一石二鳥で自分を動かします。
開業前にやめられないと、事業も生活も堕落する一方でしょう。
ギャンブルを続けたまま成功した人は見たことありませんが、
仮に成功したとして、仕事も好きなことさせてもらっているのに
時間があるのなら家族なり、お世話になった人なりになぜ使えないのでしょう。
事業が成り立っているからいいなんて都合の良い言い訳です。
事業なんですから、成り立つのは当たり前です。
その先に何をするかという志を忘れてしまっているのでしょう。

「何で開業するか決断すること」
「開業前に一つ趣味を捨てること」
一見当たり前のことのようですが、二つとも決断・実行するのは難しいです。
しっかりその意味を捉えて頂ければ行動に移せるんじゃないかと思います。
あなたが思い描く経営者像、つまり未来のあなたへの一歩になって欲しいです。